🌎24年Q1、スタートアップ調達額は365億円#70

🌎24年Q1、スタートアップ調達額は365億円#70

おはようございます。

⬆️2024年第1四半期、国内に本社を置くClimate Techスタートアップの資金調達額は364.85億円に達しました。投資件数は前年同期の31件から減少し、23件にとどまりましたが、投資額は前年同期の202億円から約1.8倍増加しました。この増加には、以下の2つの理由が考えられます:

⏰2024年Q1には、前年Q1よりも多くの非シードステージ(シリーズA以降)のスタートアップが資金調達を実施しています。詳細はClimate Tech Japan Deal Trackerよりご覧ください。
✏️国内の一部ファンドが、SaaSとClimate Techスタートアップのバリュエーションの違いを海外の事例から学び、それに基づいて投資を行おうとしています。

⚠️主な事業分野

2024年第1四半期に日本で資金調達を行ったスタートアップは、主に次の分野に焦点を当てています:
📉排出削減のため、ファッションや建築などの産業向けに植物由来の素材を開発。

⚡️エネルギー蓄積技術の向上や持続可能なバッテリー技術の開発。

👨‍🔬バイオプラスチック非希少金属エネルギーデバイスの革新による素材産業の脱炭素化。

♻️廃棄物削減ソリューションの導入、例えばアップサイクリング発酵やプラスチックリサイクル。

🖥️低炭素経済への移行を支援するサービスの提供、具体的にはカーボンクレジットコンサルティング再生可能エネルギープラットフォームの開発。

📊それぞれの分野とスタートアップについてこちらをご参照ください。

💴大企業より海外ファンドへのLP出資

大企業から海外Climate TechファンドへのLP出資が拡大しています。24年Q1では、農林中央金庫、MoL、日本政策投資銀行、味の素、京セラ、伊藤忠、大和工業などの日系大企業・事業会社は、海外のClimate TechファンドにLPとして投資を行いました。


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💵今週の資金調達

☀️「分散電源の創出により、エネルギーシステムを変革する」をミッションにするシェアリングエネルギーは、シリーズB資金調達のエクステンションラウンドにおいて、東芝テック、三菱UFJ信託銀行、K4 Ventures、住友商事、AGキャピタル、TIS、八十二サステナビリティ1号、GMO VenturePartners、信金キャピタル、日本海ラボから総額40億円の資金調達を実施したと発表しました。

⛽️回収したメタンガスを有機肥料へ転換するWindfall Bioがグローバルブレインから資金調達を実施したと発表しました。

👷リサイクル段ボールを原料とする建物向けセルロース系断熱材を提供するCleanFiber Inc.がグローバルブレインから資金調達を実施したと発表しました。

🔋生成AIによる次世代バッテリー開発を行うChemixがBNP Paribas、KDDI CVCファンドなどより資金調達を実施したと発表しました。


‌⛳️ファンド設立・買収・IPO

💰デカーボニゼーション・パートナーズ:米ブラックロックとシンガポーのテマセク・ホールディングスが設立した資産運用会社デカーボニゼーションパートナーズは、みずほ銀行と三菱UFJ銀行などから1号ファンドで14億ドル(約2200億円)の調達を完了したと発表しました。

💴英国VC AP Ventures Fund Ⅲは日揮ホールディングス と日本政策投資銀行より資金調達を実施したと発表しました。


📰今週のニュース

🚨企業などが二酸化炭素の排出量の削減分を売買する「排出量取引制度」の運営などを担う新たな機構の設立が19日、認可されました。脱炭素社会の実現に向けて、今年7月に業務をスタートする方針です。政府は2028年度からは化石燃料を輸入する石油元売り会社などから「賦課金」を徴収する方針を示しています。

⛔️国際通貨基金(IMF)、米欧、日本などが進めている、半導体、エネルギーなどを含む特定分野のイノベーション(技術革新)を主導する産業政策は経済成長を押し上げる万能薬ではないと警鐘を鳴らしました。高い財政コストや誤ったリソース配分の可能性などを踏まえると、補助金や税制優遇措置に主眼を置くことにはリスクがあると述べました。詳細は分析はこちらより!

🔂日本版の排出量取引制度「GX-ETS」で利用できるカーボンクレジットにボランタリー(民間)クレジットが加わってCO2を回収して利用するCCUや、海の炭素吸収「ブルーカーボン」由来のクレジットが、一定の条件付きで認められました。


🗓イベント

🥂Climate Tech Meetup in Tokyo:国内外のクライメートテックスタートアップ、投資家、企業の間でつながり、情報共有を促進することを目的としたイベントが5月15日、対面形式で行われます。詳細はこちらから!


以上、日本や世界でのClimate Techに関する情報をご紹介しました。新しいアイデア、イベントや公募、関心・興味のあるトピックがあれば、ぜひClimate Tech Japanにまでお寄せください。

Golden Week中はお休みをいただき、次回の配信は5月13日になります。それでは、良いGolden Weekをお過ごしください!


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