おはようございます。
産業革新投資機構によると、2024年の国内スタートアップ資金調達総額は7,793億円となり、これは前年同時点での集計値とほぼ同水準という状況です。過去、日本のスタートアップによる資金調達のピークは、2022年の9,889億円でした。こちらはClimate Techスタートアップだけではなく、業界全体の数字です。
- 各ステージの調達後評価額(中央値)は、「シリーズD以降」を除き、全体として横ばいで推移しました。一方、シリーズD以降では、低評価での調達案件が減少したことから、中央値は前年比でやや上昇しました。また、IPO件数は前年を上回り、M&Aも上場新興企業による買収の増加が牽引し、前年よりも件数が増加しました。
- 2024年のファンド募集額は総額3,870億円に達しました。ただし、JIC VGIによる2件・計2,400億円の大型ファンド募集を除いた場合、実質的な募集額は前年同時期の約7割にとどまっています。ファンド募集額の上位には、前年と同様にCVCおよび金融機関系VCが多く名を連ねており、独立系VCの存在感は依然として小さい状況です。JICの調査はこちらから!
今週は電力、農業系スタートアップが資金調達を実施したと発表しました。
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📰今週のニュース
📉国際通貨基金は火曜日に新たな経済予測を発表するが、一部の国では成長予測が下方修正され、インフレ予測が上昇すると予想されます。また、今週ワシントンでIMFと世界銀行の春季会合と、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催される。トランプ氏の世界貿易システム再構築の試みによる打撃を見極める機会となりそうです。
❌️バーガム米内務長官は、ノルウェー石油大手エクイノールがニューヨーク州沖合で進めていた大規模風力発電施設の建設中止を命令しました。アメリカで再エネへの政策的な逆風が続いています。
👨🔧大阪・関西万博で展示されたiPS細胞や空飛ぶクルマなど最先端技術の事業化を支援する官民組織「最先端技術実装化センター(仮称)」が2025年度内にも発足する予定です。スタートアップを含む民間企業、大学、研究機関、金融機関など国内外の機関・人材をつなぐハブ組織の役割を担い、社会への実装を加速させる方針です。
🗳️新潟県議会は柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の是非を問う県民投票条例案を本会議で否決しました。花角英世知事は代わりに公聴会を開くなどとするが、スケジュールは示しておらず、政府と東電は今夏の再稼働を目指していますが、不透明な状況が続いています。
💵資金調達
🌞太陽光発電所、蓄電所を開発するアスソラは、環境エネルギー投資、三菱UFJキャピタルおよびANRIより、シリーズAラウンドにて総額6.3億円の資金調達を実施したと発表しました。
🌽農業資材としてオーガニック超吸水性ポリマーの開発を手がけるEF Polymerは、シリーズBラウンドのファーストクローズとして、総額10億円の資金調達を実施したと発表しました。
⚗️天然ゴムの実を原料とした新たなバイオ原料を開発するInnovareは、立命館ソーシャルインパクトファンドより、シードラウンドにて資金調達を実施したと発表しました。
💴ファンド設立
⏫️Plug and Play Japan ファンド1号:日本国内のスタートアップのグローバル展開を支援するためのファンド、Plug and Play Japan Fund I を設立しました。運用総額は50億円以上を目標にしているとのことです。
💴リアルテックファンド4号:UntroD Capital Japanはシード・アーリーステージのディープテック・スタートアップに投資目的とした「リアルテックファンド4号」をクローズしたと発表しました。ファンドサイズが125億円、LPには産業革新投資機構、 中小企業基盤整備機構等、運用期間は10年です。
イベント
🎤Climate Tech領域のスタートアップ環境:ライフタイムベンチャー主催のイベントで、5月2日に横浜で、「 Climate Tech領域のスタートアップ環境」というテーマでNobest石井さんと、Global Brain鵜飼さんをお招きし、ディスカッションを行う予定です。詳細はこちらから!
以上、日本や世界でのClimate Techに関する情報をご紹介しました。それでは、良い一週間をお過ごしください!
Climate Techに関する新しいアイデアや、イベント、関心/興味のあるトピックがあれば、ぜひClimate Tech Japanにまでお寄せください。
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